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【取材記事】皆さまのご寄付で中里郷土の森の展示がさらに充実しました!

2022年3月2日|カテゴリー:中里郷土の森プロジェクト

中里郷土の森では、練馬みどりの葉っぴい基金「中里郷土の森プロジェクト」の寄付金を活用し、生き物観察用モニターと標本箱を新たに設置しました。さらに、これまで中里郷土の森で観ることのできなかった新たな生き物を呼び込むため、ビオトープを整備する予定です。
展示が一段と充実した中里郷土の森を、冬晴れの2月18日に訪ねました。

※中里郷土の森緑地について
100年以上前からある屋敷林を活かした約2,500㎡の緑地です。園内には練馬の自然や生き物について学べる「森の学習棟」を開設し、毎週日曜日には常駐の自然解説員による様々な体験型講座を実施しています。

観察用モニターで鳥の巣作りを観察

案内してくれたのは、自然解説員の吉村翔太さん。森の学習棟に入ってすぐのテーブルに設置されているのが、生き物観察用モニターです。園内に5つある鳥の巣箱のうちの1つに小型監視用カメラを設置し、巣作りの様子を観察しています。

生き物観察用モニター

園内では、これまでも鳥の巣の形跡を目にすることはありましたが、今後は、モニター越しに実際の巣作りの様子やヒナを育てる様子が観察できるかもしれないですね。

巣作りの下見に来たシジュウカラの映像

「鳥の巣作りの時期が終わったら、つぎはカメラを水辺に移動し、水浴びをする鳥の様子をモニターで観察したい」と吉村さんは話します。

標本箱には身近な鳥の剥製(はくせい)を展示

3つの標本箱には、キジバト、メジロ、シジュウカラ、スズメ、ツグミ、シロハラの6羽の鳥の剥製が展示されています。それぞれ、施設の自然解説員が手作業で剥製にしたそうです。

標本箱

各部位の羽根の解説も

「落ちている鳥の羽根を集めるのが好きな子どもたちが、その羽根を見て何の鳥なのか、体のどこから落ちた羽根なのかといったことを、標本を見ながら調べることができるようになりました」と吉村さんは話します。
今後は、チョウやトンボなど虫の標本に入れ替えを予定しています。

3月下旬に完成予定のビオトープ

ビオトープとは、動物や植物が生息する空間を指します。
森の学習棟横のもともと草むらだった日当たりの良いエリアに、3月下旬に完成する予定です。完成後は基本的に外から生き物を持ち込まず、生き物が自然とこの場所に生息するのを待つことにしています。

ビオトープ完成予定地。白子川や石神井川に生育する水草の種を植える予定

園内の森に以前からある小川と池は、ホタルの観察エリアとして設置されましたが、春にはヒキガエルが一斉に卵を産みに来ます。今はヤゴ(トンボの幼虫)も見られるそうです。

「この池のような暗い水辺、ビオトープの明るい水辺などいろいろな環境があれば、それぞれの環境を好む生き物が自然と集まって、生物相(特定の場所にすむ生物の全種類のこと)が厚くなるんですよ」と吉村さんは話します。

ビオトープが完成して、年月とともにどんな生き物が棲みつくようになるのか、観察が楽しみですね。

ますます魅力的になった中里郷土の森にぜひ遊びに来てください!

最後に吉村さんよりメッセージをいただきました。

「冬から春へ移り変わる季節は、生き物が活発に動き出します。観察モニターや標本箱も入れ替えをしていきます。ぜひ遊びにきて、中里郷土の森を楽しんでください」

中里郷土の森では、3月23日から4月10日まで「春の生きものさがしラリー」を開催します!春の動物や植物を探すことで、季節の訪れを感じることのできるイベントとなっておりますので、ぜひご参加ください。イベントの詳細は3月中旬から下旬に中里郷土の森公式サイトで公開予定です。

取材当日に観察できたワカケホンセイインコ

練馬区立中里郷土の森

住所:練馬区大泉町1-51-2
開園:9時~17時(10月~2月は9時~16時30分)
休園:火曜
中里郷土の森緑地公式サイト

※「中里郷土の森」は、無料でご来園いただけます。
※ご来園の際は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための対策にご協力をお願いいたします。

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また、令和4年4月からは、寄付の募集期間を定めた2つの新規プロジェクトを立ち上げます。ニュースレター2021にてお知らせしていますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。

練馬みどりの葉っぴい基金 ニュースレター2021(PDF)

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